コンビル プロトタイプ v2

TypeProjectYear2018MemberYoshihiko Mano, Masahiro Okuyama, Haruma Kikuchi, Ryo Murayama

「コンビルプロトタイプv2」は、2018年にUNIBAの関与のもと開発された、コパイロットのプロジェクト実践知を具現化したツールである。その背景には、2014〜2016年に試行された「コンセンサスビルディング(コンビル)」と、2017年に制作された初期プロトタイプ(v1)の蓄積があった。これらの段階を経てv2は、チームの目標と期待を揃えながら合意形成しながらプロジェクトを進めるための設計思想を、より明確な形で実装していった。

プロトタイプv2の設計では、KMチームで用いられていたテンプレート構造をもとに、「誰もがいつでも変更できる」ことが軸に据えられたが、ここに大きな発見があった。ブラウザ上で編集・共有できる仕組みを介して議題の微細な更新や短い時間単位での調整までも可能になることで、自分ごととして会議に関与できるという実感を参加者一人ひとりに生み出したのである。

プロトタイプv2の試みは、プロジェクトが想像以上のディティールを含んでいることを露わにし、開発側の見識のアップデートを促した。2018年には、コンビルの構造的な核が「スプリントプロジェクトマネジメント」として再編され、のちのProject Sprintへと発展する。そして、ツールとしてのコンビルプロトタイプv2は、会議が必ずしも「コンセンサス」を目指すものではないという気付きを受けて、当時インターンだったKaospilot生とネーミングのワークショップを開催。SuperGoodMeetings(SGMs)へと改称された。

こうして、ツールが「いつでも誰でも変更ができる地図」を、メソッドが「プロジェクトメンバーの共有言語」を提供するという二軸が形づくられた。コンビルプロトタイプv2はその転換点に位置し、コパイロットの実践知がツールとメソッドの両面で結実していく契機であったといえる。詳しい経緯については、2021年に発行したビジョンブック『プロジェクト推進宣言』を参照のこと。

プロジェクト推進宣言