エクスプローラー・ツアー 8月回

TypeProjectYear2026ProjectExplorerMemberHaruma Kikuchi, Shotaro Yagi, Rina Yamashiro, Takuya Taketomi, Motoi Sadakane

エクスプローラー・ツアーは、コパイロツトメンバーが開拓した新たな視点や経験を結晶化(ZIP)したもの(マテリアル)を、鑑賞しながら語り合う社内イベントである。8月回として、過去の探究を時代ごとに振り返るシリーズの第4回が開催され、2024年以降が対象となった。

自律を追求していた2021-2023年から一歩進んで、2024-2026年には自律を価値を体現する主体として捉え直し、そのために何が必要なのかという問いへと移行していることが指摘された。その特徴として、課題解決から離れて連続的な発展へと向かう転換(e.g.KPT、ハーベスト)、事後性の強調(e.g.学生実証)、探求に際して人文学分野の参照が厚くなったことなどが挙げられる。

その背景として提示されたのが「事前性の終焉」という見立てである。予測と成果は同じコインの裏表であり、v4で成果から出力へ重心を移したこと、「感応」的転回、そして受託の成果義務から解かれた叡啓大学の共創プログラムで予測が現場の事実に敗れ続けたことが、その根拠として並べられた。

これを受けて芽吹いたのが「成果を可能にする状態を作る」という方向である。成果物を作ることが目指された時代(〜2013年)から、成果を出すことが目指された時代(〜2024年)を経て、成果を可能にする状態を作ることが目指されるようになっている。叡啓大学の共創プログラムや Project Enablement がその例であり、Project Sprint v5の「価値の湧現」や「みんな化」は、その状態を言い表している。

議論では、その先に何がくるのかという問いが出された。成果を出す作業をAIが担うようになったとき人間に何が残るのか。古代ギリシャでは労働ではなく哲学や芸術こそが人間らしさとされていたことが引かれ、価値が立ち上がる空間そのものを作る仕事はアーティストのそれに近いのではないか、という見通しが語られた。コパイロツトが提供しているものが方法論を超えてプロジェクトの捉え方そのものに及んでいる、という所感も共有されている。