エクスプローラー・ツアー 4月回
エクスプローラー・ツアーは、コパイロツトメンバーが開拓した新たな視点や経験を結晶化(ZIP)したもの(マテリアル)を、鑑賞しながら語り合う社内イベントである。2026年4月には、過去10年間を6回シリーズで振り返る第2回が開催され、2021年から2023年頃を対象とした探求活動のツアーが行われた。
前回のツアーで扱った2018〜2020年頃がAS-IS/TO-BE構造をモデルとして確立した時期だとすれば、この2021〜2023年はTO-BE自体が動き続けるという段階への転換期として位置づけられる。多様な探究活動が並走し、Project Sprint v3(「チーム」的転回)とv4(「出力」的転回)のアップデート、Expansiveによる実践理論・プラグマティズムの哲学探求、Zipadeeによるチーム内認識ズレの可視化、Value People Prototypeによる個人とチームの認識矛盾の検討、Project Sprint QuestからQuestを経てProject Theory Probeへと続く探求の連鎖、Project Enablementという価値提供が成立した点や、組織開発(Organization Enablement)も模索されていた点が紹介された。この時期はKnowledge Laboの解消に帰結するように「ナレッジ期の終焉」が生じており、問いが「うまくいく方法を蓄積する」から「実践がうまくいくとはどういうことか」というプラグマティックで多様なものへとシフトしていた。自律が着目され「マネジメント」ではなく「イネーブル」へと比重が移っていった点が指摘された。
議論では、多様な活動が爆発的に分岐した背景への問いから始まった。チームにもっと生き生きとプロジェクトをやってほしいという欲求がProject Sprint V2→V3→V4の継続開発や並行する多様な探求を駆動したことが背景の一つとして挙げられ、ナレッジという枠組みから離れた後の「次は何か」が定まらないまま各自が探索を始めたという構図も語られた。この時期に深掘りがなされた「自律」とは個人の能力(できる・できない)を前提とする「自立」とは異なり、他者をありのままその人として尊重することであり、自発的な行動が生む驚きを止めない環境を整える発想へと向かう概念であったことが議論された。その延長として「自律」と「他律」という二項対立が息苦しさを生むとして次第に使われなくなっていった経緯も語られ、自己の輪郭を前提とした考え方から「環境と状況がやりたいことを生み出す」という捉え方への移行が指摘された。即興劇のように、解体された個人がロールとして状況にリアクションすることで場をポジティブに動かすという発想は、ある意味では非人間中心主義的であり、近年のAIの台頭によるによって追い風を得ているのではないかという点も付け加えられた。
エクスプローラー・ツアー ツアー2月回